キャニメーションの森
2006年4月から開設していましたブログ「アニメーションの森」の続編です。デザインの専門学校で一昨年前40周年を迎えたアニメーション学科の学生たちの授業の様子やキャンパスレポート、卒業生の活躍を主に更新しておりますが、その役割はODCのホームページに任せて、ここのところは、プライベートなことをつぶやいています。
Entries

新作アニメーション映画『フランケンウィニー』の宣伝で来日されている、ティム・バートン監督が、見て、絶賛してくださいました。
何を見てかと言うと、アニメーションのエクステンション講座で、アニメ音響講座を担当している植村泰之先生が作った、ストップモーションアニメーションの話です。
植村先生は
普段は、アニメーションの制作活動と、関西でアニメーションを創作している個人の作家たちの、上映のプロデュースを行い、大阪北堀江のギャラリー「ART HOUSE」で毎月定期的に上映の機会を提供したり、発表の支援やアニメーションのメディア的なサポートも行われている、制作集団「PEAS(ピース)」の主宰をされている、アニメーション学科の講師です。今学期は、エクステンション講座で、「アニメーション音響講座」を担当。学生たちに、アニメーションの音の大切さと、アドビのソフトを使って、作曲したり演奏したり、効果音を創作したり、オリジナルのアニメーションの自分の音を録音するテクニックを指導してくださっています。

その植村先生が、先日、毎日放送(MBSテレビ)の関西情報番組『せやねん!(毎週土曜日の9時25分)』から、アニメーション制作の依頼を受けました。ティム・バートン監督が、『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』や『ジャイアント・ピーチ』『コープスブライド 』そして、今回の『フランケンウィニー』でも使用した、ストップモーションアニメーションで、番組のオリジナルアニメーションを制作して欲しいという依頼です。


関西で人形や立体のアニメーションを
専門に取り扱っているプロダクションや作家はいないに等しく、MBSも必死で探して大変だったでしょう。
かつては、野原三奈さんといったODCの卒業生がフリーで活躍されていましたが、横浜に行っちゃった。
あちこち情報をかき集め「PEAS」 にたどり着いたんですね。
仕事を募集している植村泰之先生、1週間ほどの短期間で制作という厳しい依頼ですが、ウォルト・ディズニー・カンパニーとコラボレーションができる機会を手に入れる事ができるチャンス!と、引き受けたそうです。
完成した作品は
先週の番組でとりあげられ、放映されました。
録画のビデオを、みんなで見ました。


先生の顔が
画面に登場すると、「うぉー」と歓声。


制作風景が紹介されました。



ティム・バートンの技法のように
あらかじめパーツのバリエーションを豊富に用意しておいて、セル替えする要領で、表情を動かしたり、唇を動かしたりして作成。

ストップモーションアニメーションは、撮影に時間がかかるんだ。
トミーズの健さんをキャラクターにした「せや犬」です。

出来上がったアニメーションは、ティム・バートン監督に見ていただき、「すばらしい!」の賛辞をいただきました。


これを機に、ティム・バートン監督から、仕事の依頼が来ないかなあ
と、植村先生。

ティム・バートン監督
このブログを見てくれていたら、植村先生に連絡してください。ウォルト・ディズニー・カンパニーの方でもかまいません。
「PEAS」のホームページ、こちらです↓
http://peas-animation.com/
ぜひ、学校にも訪ねてきてください。よろしくお願いいたします。
あっ、ご来校のおりには、ぜひ、ジョニー・デップさんも一緒にいらしてくださると、感激!
I welcome you.
Come by all means.
現在

とは言っても、複雑なキャラクターの造形を、1枚1枚描写して動画を用意すると、描くことに時間をとられてしまうので、今回は、Adobe After Effects(アフターエフェクト)のパペットツールを使用。押しつぶしたり引き延ばしたり、パペットピンを利用してやれば、カットアウトアニメーションのような動きを作ることが可能です。
動きの質を問う演習ではなく、音のタイミングと動きを会わせるテクニックにチャレンジすることが目的なので、「キャラクターデザインを凝らないように!」という呼びかけ。
本日の講座で、キャラクターを作ってピンを打ち、動かす素材を完成。来週、音楽とシンクロさせて動かすことにチャレンジします。









普段、手描きで動画を描いているアニメーション学科の学生も、コンピュータに計算させて画面に現れたいつもと違う妙な動きに、新鮮な感動を持ちました。
エクステンションだからできた、デジタルな動きの体験でした。
スポンサーサイト
0件のコメント
コメントの投稿
0件のトラックバック
- トラックバックURL
- http://odcanime.blog40.fc2.com/tb.php/1737-a6b458a9
- この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)