キャニメーションの森
2006年4月から開設していましたブログ「アニメーションの森」の続編です。デザインの専門学校で一昨年前40周年を迎えたアニメーション学科の学生たちの授業の様子やキャンパスレポート、卒業生の活躍を主に更新しておりますが、その役割はODCのホームページに任せて、ここのところは、プライベートなことをつぶやいています。
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4/19こんなアニメーションを紹介
- ジャンル : 学問・文化・芸術
- スレッドテーマ : 映像・アニメーション
復活させた
アニメーション学科の理論授業。新入生の授業は「アニメーション概論」と「映像演出論」。今週はアニメーション概論。最初の授業なので、新入生に「こんなアニメーション見たことある?」って、学科のライブラリーからレーザーディスクのソフトを引っ張り出してきて、3時間たっぷりアニメーション鑑賞とレクチャーを行った。
「Balance」1989年/西ドイツ/7分
監督:クリストフ・ラウエンシュタイン、ヴォルフガング・ラウエンシュタイン(公式サイト:http://www.lauenstein.tv/)

凄く緊張感のあるアニメーションだったでしょ。皮肉とユーモアがありました。窓映社「独英ユーモア小史」(ハンス=ディーター・ゲルファート署)には、ドイツ人のユーモアについて、ドイツのユーモアは痛烈な皮肉を利かせることが特徴。ドイツの古典的風刺は対象を容赦なく打ちのめし、冗談事では済まない。滑稽でばかげたことに対するセンスもあり、物事が悪いほうにばかり傾くと、たいていは苦笑い。ドイツ人は自分について笑うことは少ないが他人を笑うことは多い。と書かれている。アメリカやイギリスの笑いと微妙に違うようだが、いかがでしたか?共感できる部分はなかったですか?
「The Fly」1980年/ハンガリー/3分
監督:フレンツ・ロシェフ

3分間ハエになった気分で見てください。
ハエの「見た眼」で画面が作られたアニメーション。とは言っても、ハエは複眼だから、実際はあんなふうには見えるはずはないんだけど、そんな野暮なことはいいじゃないですか。効果音も楽しみましょう。
「Tango」1980年/ポーランド/8分
監督:ズビグニュー・リプチンスキー(公式サイト:http://www.zbigvision.com/)

アイデアが面白い。今ならレイアーを分けてCGで簡単にやってしまえることですが、フィルムにひとコマひとコマを何度も何度も合成を繰返して制作した作品。
コマをコントロールするって、まさしくアニメーション。
「The Conflict」1983年/ソ連/6分
ガリー・バルディン



テーマと素材の関係がこれほど適切で端的な表現ってないんじゃないでしょうか?
どんな反戦映画や反核兵器映画よりも、シンプルで分かりやすい。たった6分間のアニメーションなのに。
ここまで
アニメーションを見たところで、学生に聞いてみた。
前半は、ある、意図的な共通点を持った作品のラインナップをプログラム。何が共通か分かった?
一人の学生が「効果音が印象に残った」と発言してくれた。
惜しい!
確かに効果音の力があった作品ばかりだったが、すべて、台詞のないアニメーションでした。
言葉に頼らなくても、伝えたいことが伝わる。
アニメーションが世界共通の国際言語といわれる所以です。
「コンフリクト」に続き、核兵器による最終戦争をあつかったアニメーション。同じ戦争を扱ったアニメーションでも、こんな演出もあります。
「The Big Snit」1985年/カナダ/10分
監督:リチャード・コンディ

「コンフリクト」とは、真逆の視点で最終戦争を表現。
「愛と平和」が大会テーマである1985年第1回広島国際アニメーションフェスティバルで広島賞を受賞した作品。
こちらも、反戦をテーマにしたアニメーション。
「 Neighbours(隣人)」1952年/カナダ/8分/
監督:ノーマン・マクラレン

「コンフリクト」「ビッグスニット」「隣人」の三本立てって、意味深いでしょ。
「隣人」のような技法で作られたアニメーションを、ピクシレーションと言います。
こちらもピクシレーションを取り入れたアニメーション
「Canon」1964年/カナダ/
監督:ノーマン・マクラレン

この作品を見れば、音楽と動きのシンクロの楽しさと大切さがよく分かる。
アニメーション学科の理論授業。新入生の授業は「アニメーション概論」と「映像演出論」。今週はアニメーション概論。最初の授業なので、新入生に「こんなアニメーション見たことある?」って、学科のライブラリーからレーザーディスクのソフトを引っ張り出してきて、3時間たっぷりアニメーション鑑賞とレクチャーを行った。
「Balance」1989年/西ドイツ/7分
監督:クリストフ・ラウエンシュタイン、ヴォルフガング・ラウエンシュタイン(公式サイト:http://www.lauenstein.tv/)

凄く緊張感のあるアニメーションだったでしょ。皮肉とユーモアがありました。窓映社「独英ユーモア小史」(ハンス=ディーター・ゲルファート署)には、ドイツ人のユーモアについて、ドイツのユーモアは痛烈な皮肉を利かせることが特徴。ドイツの古典的風刺は対象を容赦なく打ちのめし、冗談事では済まない。滑稽でばかげたことに対するセンスもあり、物事が悪いほうにばかり傾くと、たいていは苦笑い。ドイツ人は自分について笑うことは少ないが他人を笑うことは多い。と書かれている。アメリカやイギリスの笑いと微妙に違うようだが、いかがでしたか?共感できる部分はなかったですか?
「The Fly」1980年/ハンガリー/3分
監督:フレンツ・ロシェフ

3分間ハエになった気分で見てください。
ハエの「見た眼」で画面が作られたアニメーション。とは言っても、ハエは複眼だから、実際はあんなふうには見えるはずはないんだけど、そんな野暮なことはいいじゃないですか。効果音も楽しみましょう。
「Tango」1980年/ポーランド/8分
監督:ズビグニュー・リプチンスキー(公式サイト:http://www.zbigvision.com/)

アイデアが面白い。今ならレイアーを分けてCGで簡単にやってしまえることですが、フィルムにひとコマひとコマを何度も何度も合成を繰返して制作した作品。
コマをコントロールするって、まさしくアニメーション。
「The Conflict」1983年/ソ連/6分
ガリー・バルディン



テーマと素材の関係がこれほど適切で端的な表現ってないんじゃないでしょうか?
どんな反戦映画や反核兵器映画よりも、シンプルで分かりやすい。たった6分間のアニメーションなのに。
ここまで
アニメーションを見たところで、学生に聞いてみた。
前半は、ある、意図的な共通点を持った作品のラインナップをプログラム。何が共通か分かった?
一人の学生が「効果音が印象に残った」と発言してくれた。
惜しい!
確かに効果音の力があった作品ばかりだったが、すべて、台詞のないアニメーションでした。
言葉に頼らなくても、伝えたいことが伝わる。
アニメーションが世界共通の国際言語といわれる所以です。
「コンフリクト」に続き、核兵器による最終戦争をあつかったアニメーション。同じ戦争を扱ったアニメーションでも、こんな演出もあります。
「The Big Snit」1985年/カナダ/10分
監督:リチャード・コンディ

「コンフリクト」とは、真逆の視点で最終戦争を表現。
「愛と平和」が大会テーマである1985年第1回広島国際アニメーションフェスティバルで広島賞を受賞した作品。
こちらも、反戦をテーマにしたアニメーション。
「 Neighbours(隣人)」1952年/カナダ/8分/
監督:ノーマン・マクラレン

「コンフリクト」「ビッグスニット」「隣人」の三本立てって、意味深いでしょ。
「隣人」のような技法で作られたアニメーションを、ピクシレーションと言います。
こちらもピクシレーションを取り入れたアニメーション
「Canon」1964年/カナダ/
監督:ノーマン・マクラレン

この作品を見れば、音楽と動きのシンクロの楽しさと大切さがよく分かる。
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