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名画にもミスがある【知りすぎていた男】

マッチカットとは
映画の編集のつながりのところで、ひとつのシーンにおいて、スムーズにつながっているか否かについての技術的なことである。
映画の教科書などには、「画面が、その直前の画面の一部または全体をとらえているつながり方がマッチカット」と説明されているが、映画のつながりというのは、そんな簡単なことでもないし、もっと、大切に考えなければならないことでもある。

ひとつのシーンが
あるならば、そのシーンにおいては、カット割りされてショットが分断されていても、つながっているカットは、基本的には、場所(空間)と時間が連続していなければならない。

ヒッチコック監督の
『知りすぎていた男』の、あるシーンを見てください。

ジェームズ・ステュアートが、誰かに尾行されているんじゃないかと気になりながら歩いています。

ジェームズ・ステュアート

足音が近づいてきます。
コートを腕に掛けた男が、角を曲がって後をついてくる。

マッチカット?1

カット変わって、次の画面がこれです。

マッチカット?2

連続した画面ですが、つながっていないでしょ?
マッチカットになっていないのです。

マッチカットになるためには
1.被写体の位置が一致していること
2.動き(または方向)が一致していること
3.視線が一致していること
が、条件となってきます。

被写体である俳優の歩いている場所は、どちらのカットとも、同じ町の中の同じ建物の横を歩いていたのですが、それぞれのショットを撮影した時刻が変わってしまったのでしょう。影の位置が動いてしまって、まるで別の場面になってしまった印象のつながりになってしまいました。
マッチカットとは言い難い編集です。

巨匠が撮った映画にも、こんな編集ミスがあるのですね。

『知りすぎていた男』(アルフレッド・ヒッチコック監督 1955年・アメリカ)
主演:ジェームズ・ステュアート、ドリス・デイ
知りすぎていた男タイトル

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大阪で、アニメーションの仕事に関わり、現在は、大阪デザイナー専門学校(旧称・大阪デザイナー学院)で、アニメーション学科とキャラクターデザイン学科の1年生2年生の担任をしています、森宏樹です。 手技や映像に関する授業を担当し、描いたり作ったりの指導をしています。

MORI Hiroki

Author:MORI Hiroki
たった15秒や30秒のコマーシャルが、大きな映画にも負けない感動を与えてくれる。
カメラマン宮川一夫が撮影した「トリスウィスキー」の作品は、大好きなCFのひとつ。

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