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デザイナーの思惑どおりにならなかったんだね

電車で
立っている人が、転倒しないためにつかむためにさげられた“つり革”

つり革は
大概は、つかむ輪っかが、進行方向に平行、つまり、座席と向かい合って立った時に、輪が丸く見える向きにぶら下がって並んでいるのが普通です。

輪っかの向きについては、これまで、さほど意識もせずに、並行の向きに並んでいるのが当たり前だと納得していた。

この向きにぶら下がっている方が、手を持って行くときに、つかむ輪が良く見えて分かりやすいじゃないですか。
目の前に、輪がこっちを向いてくれているから。

輪がこっちを向いている

見た目にもいいと思う。
円が並んできれいだ。

並んできれい

ただ、人間の骨格の視点でみると、この向きは自然とは言えないのは確か。

90度ひねってる

ほとんどの乗客が、輪っかを90度ひねって握ってる。

自然に腕を上げたとき、手の平は身体側(内側)にを向いているわけだから、人間工学的には、つり革の輪は座席・窓側に対して直角向きにデザインされるべきである。

つり革の、革の部分は、ねじられること前提で作られているんだと思っていた。
そういうことじゃなかったんだ。

ねじられること大前提1 ねじられること大前提2


大正時代初期に、このようなつり革が登場している。

大正時代のつり革牛革と籐(ラタン)で作られたつり革。まさしくつり革だ。

1924年(大正13)には、手掛けが輪のものが登場し、昭和になって、その輪が合成樹脂のものが登場しますが、手掛けは平行です。

当時のデザイナーには
人間の使いやすさという発想がなかったのでしょうか?

テレビの番組で知ったことですが、当時の鉄道会社は、人が電車内で立つ場合、進行方向である車両の前方を向いて立つことを想定していたそうです。
ちゃんと、理にかなった握りやすさの事を考えて、手掛けの角度を決めていたんです。

ただ、デザイナーの思惑どおりの立ち方を、乗客がしてくれなかったというわけです。
デザイナーの常識と、ニーズの常識が、完全にずれてしまったというケース。

マーケティングが不充分だったのかもしれませんね。

デザイナーに先入観・思い込み(認知バイアス)」や自己概念モデル(メンタルモデル)」と言われる個々人特有の「勝手に常識化」した知識などがあるためにおこる歪みといえます。

車内を
観察すると、手掛けの輪を90度ひねって手をかけている人がほとんどですが、こんな人もいます。

わしづかみ

輪っかのわしづかみ

ひとりで二つの輪を占領。

ふたつをひとり占め

手掛けが輪っかだから、こうなるのでしょうか。

関西では
まだまだ目にする機会が少ないですが、東の方では、三角の手掛けで、しかも窓に直角のつり革の車両が増えているそうです。

三角直角


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1件のコメント

[C448]

関東のつり輪は三角おにぎりを詰められそうですね
  • 2015-05-28
  • 投稿者 : めそ
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プロフィール

大阪で、アニメーションの仕事に関わり、現在は、大阪デザイナー専門学校(旧称・大阪デザイナー学院)で、アニメーション学科とキャラクターデザイン学科の1年生2年生の担任をしています、森宏樹です。 手技や映像に関する授業を担当し、描いたり作ったりの指導をしています。

MORI Hiroki

Author:MORI Hiroki
たった15秒や30秒のコマーシャルが、大きな映画にも負けない感動を与えてくれる。
カメラマン宮川一夫が撮影した「トリスウィスキー」の作品は、大好きなCFのひとつ。

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