キャニメーションの森
2006年4月から開設していましたブログ「アニメーションの森」の続編です。デザインの専門学校で一昨年前40周年を迎えたアニメーション学科の学生たちの授業の様子やキャンパスレポート、卒業生の活躍を主に更新しておりますが、その役割はODCのホームページに任せて、ここのところは、プライベートなことをつぶやいています。
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『ヘブンズ・ドア』(公式HPはこちら)完成イベントに参加
アップルストア心斎橋にて
「マイケル・アリアス監督特別セミナー」が行われました。
『鉄コン筋クリート』で
大阪デザイナー専門学校にスクールビジットもしてくださったこともあるマイケル・アリアス監督に、先日映画『ヘブンズ・ドア』試写会に招待され、映画鑑賞したてのアニメーション学科の1年生2年生3人組が、セミナー直前のインタビュー実施の許可をもらい、ほんの15分足らずの時間でしたが、アリアス監督を独占しての取材を行いました。
セミナー講師の
控え室に案内された生徒諸君は、入室前から緊張のピーク。
第一声はアリアス監督の方から。
森本晃司監督の出身校だということを良く知っておられるので、「最近、森本さんには会いました?」
アリアス監督と森本監督は親友なのです。
「はい! 学校祭に来ていただきました」
アリアス監督からの、身近な話題の切り出しで、少し緊張がほぐれたかな?
3人はそれぞれ
自己紹介をし、先日鑑賞した『ヘブンズ・ドア』の感想を、監督に話しました。
1年生 中西「私たちはアニメーション学科ですが、いま、授業の課題で実写の映画を作ってます」
監督から、前回のアニメーション『鉄コン筋クリート』 と、今回の映画『ヘブンズ・ドア』の制作の違いと共通点にについての説明や監督の感じたことを応えていただきました。
2年生 井岡
「どうして 実写の映画を撮ることになったのか教えてください」
『鉄コン筋クリート』 の制作中から、『さくらん』(アスミック・エース・エンタテイメント制作)のプロデューサーから、実写の誘いかけがあったそうです。
『ヘブンズ・ドア』の主人公二人組みが、『鉄コン』のシロとクロに重なって、面白いんじゃないかなという発想があったんだって。
2年生 吉田
「私は、冷蔵庫からレモンがいっぱい出てくるところが好きなんです。
あれって、コンピュータグラフィックスですか?」 CGは使っていない回答が返ってきました。
冷蔵庫の向こう側で何が行われていたのか、山のようなレモンのその後の運命など、誰も知らないようなここだけの秘密の話が聞けました。
3人は最初
時間をもてあましたらどうしょう、と心配していましたが、ひとつの質問に対して丁寧に答えてくださいました。
そこから話をふくらませ、いろんなエピソードを紹介してくださって、用意してもらった15分間はあっという間に過ぎてしまいました。
最後は記念撮影。
セミナーの直前の忙しい時間にもかかわらず、会ってくださったマイケルアリアス監督、本当にありがとうございました。
セミナーは 監督が、今回の映画制作の編集に使用した編集ソフト「Finai Cut(ファイナルカット)」を、どう利用したかを中心に、ラッシュ映像と編集した画面を見比べるようにして、完成画面が出来上がっていく様子を解説されました。
スピルバーグ監督の『激突!』を彷彿させるカーチェイスシーンの撮影と編集に、どんな苦労があったか、また、どんな工夫があったかという話は、アニメーションでは味わえないエキサイティングなエピソードだった。
学生たちは
マッチカットを作るための作家のこだわりと苦労を聞くことができ、アニメーションと映画の共通点を学ぶことができました。
アニメーションは
絵コンテを設計図にして、時間をかけて作りこんでいくことができます。
必要なら、じっくりと時間をかけて。
実写の映画は
待ってはくれません。ロケーションならぜったいに。
時間と自然は刻々と変化していきます。
出来事は1回限りのものがほとんど。
即、決断して、どんどん撮っていかなければならないのです。
アニメーションも実写の映画も
他人の力を借りて、集団で作っていくものです。
『鉄コン』もアニメーターたちの、予期せぬ?好き?暴走に助けられたそうです。
『ヘブンズ・ドア』でも、スタッフやキャストに助けられたエピソードが紹介されました。
いろんな想定外に対応し、受け入れて、しかし作りたいものの幹の部分はブレないようにして、アニメも映画も作っていかなければならないのですね。
効果音の付け方も
面白いエピソードでした。
12t トラックのエンジンと走行音。二人が乗って逃げる軽トラックのエンジン音走行音。
じっくり着てみよう。
制作の裏側を
いろいろ知ると、それを確かめたくて、もう一度見たくなるね。
あっという間の
60分間でしたが、大変楽しいセミナーでした。
販売促進のグッズももらいました。
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