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第13回広島国際アニメーションフェスティバル 学生セミナー編

EFM学生セミナー
アニメーション作家の山村浩二さんや古川タクさん、武蔵野美術大学の西本企良教授、京都芸術造形大学の大西宏志准教授、カリフォルニア芸術大学のスティーブン・ブラウン教授といったアニメーション創作の現場やアニメーション教育のトップを走る方々と肩を並べさせていただいて、セミナーを一講座担当いたしました。

セミナーの看板1 セミナーの看板2

会場入り口の
正面に、まるでメインイベントかと思わせるような立派な看板。
エディケーショナル・フィルム・マーケットの一プログラム程度の認識で会場入りしたわたしは、ことの重大さに驚いてしまった。

古川タクさんのセミナー
古川タクセミナーセミナーを担当する6人で、一番の年長ということで、ご自身、盛んに「長老」と自己紹介されていた。
でも、そんな年齢を全く感じさせない、いつまでも若々しいタクさん。
古川タクさんとの出会いは、ちょうど31年前。
第1回「大阪アニメーションワークショップ」で、タクさんの講座を受講したのが最初の出会い。
「驚き盤」「ゾートロープ」といったアニメーションの原理を利用した玩具制作体験を通じて、アニメーションにおけるシンプルな動きとは何かということを古川さんから学んだ。
※玩具と書いたが、驚き盤(フィナキスティコープ)もゾートロープも、アニメーションはもちろん、映画の歴史を語る上で決して欠かすことのできない重要なアイテム。
古川タクさんとの出会いや、ワークショップの参加は、自分のアニメーションとの関わりの中で、とても重要な体験の場であった。
今回、古川さんは、東京工芸大学でゼミを担当している立場で、アニメーション教育について講演。
教える側の責任についての話しが胸に突き刺さった。

西本企良さんのセミナー
西本教授のセミナー西本先生は、経歴で私と似ているところが多々あり、世代も近いということもあり、親近感の強い方である。
とはいっても、あちらは80年の歴史を持つ武蔵野美術大学の専任教授。
経歴も作家としても、しっかりと実績を持っておられる先生である。
美術大学でアニメーションを指導している先生だが、所属は視覚伝達デザイン学科。
同じ学科には、下村千早先生もおられる。
アート、芸術というよりも、コミュニケーションを大切にしたデザイン的視線で学生指導されている。
大学だから、研究がテーマであることが強いと思うが、デザインという部分ではデザインの専門学校との共通点が多い。
今回のセミナーでは、ご自身が普段教場で学生たちに伝えている、コミュニケーションツールとして動画がどういったものなのか、アニメーション表現のヒント、さらには、デジタルでアニメーションを制作することの利点などを講演された。

大西宏志さんのセミナー
大西宏志セミナー大西先生のセミナーは、新しい知識や確認をさせてくださり、今回の講座で一番勉強になったセミナーだった。 
大西先生は現在、京都造形芸術大学の芸術学部情報メディア学科映像メディアコースで准教授をされていて、通信教育部で学生指導もされている。
メンバーの中で少し変わったポジションから、アニメーション教育について講義をされた。
大西先生との出会いは、もう、20年近く前になるでしょうか? プロダクションに勤務されていた時に、大阪デザイナー専門学校で映像の理論講座を持ってもらったことがある。野原三奈さんとも一緒に仕事をされていて、関わりの深い先生。
大変面白かったのは、アニメーションの定義に「命のないモノに命を吹き込む」という言葉が定番で使われるが、「物には命がある」という発想。
「モノ」にも、「物」「もの」「者」があるという話。その三つの関係性についてのレクチャーはモノの見方の視点を変えてくれる、とても興味深いものだった。


「WATAKUSHIメーション NINGENメーション」
案内を見る学生対象が学生であったり、アニメーションを学ぶ人たちであったり、制作をし始めた人たちを意識した講義を行うことを意識した。
表題の「WATAKUSHI」は、わたくしであり、プライベートな作品作りについての話である。
高校時代、仲間と制作した8㎜フィルム映画制作体験は、自分が映像制作の世界へ身をおくに至る、とても重要な体験であった。しかし、そこで作ったものは、内輪受け甚だしいホームムービーの延長のようなものであった。
しかし、文化祭で発表するという機会は、作ったものを客観的に見つめることの大切さに気づき、企画と演出について、もっと勉強したいという考えを膨らませていくことになる良い経験だった。
二十歳になる前に、そんな経験ができたことは、とてもいいことだったと思う。
創作は、作者自身が作ることを楽しむことはとても大切なことだが、マスターベーションで終わってしまうと観客は辛い。
大阪デザイナー専門学校(わたしが学生の時は、旧学校メの大阪デザイナー学院だった)に入学して、デザインを学び、創作と人との関係、創作と社会との関係を学んだことはとても意義のあることだった。
そこで学んだ、グラフィックデザインの世界は、コミュニケーションについて学ぶ世界だったから。
デザインというくくりの中でアニメーションを学び、テーマやストーリー、世界観、設定したキャラクターが観客に良く伝わり、感動を共通できることの素晴らしさを学んだ。

「わたくしメーション」ではなく、アニメーションをめざしたいと強く感じた。

案内 森宏樹

アニメーションは、マンガや絵、様々な造形であると同時に、絶対に映画である。
アニメーション制作にチャレンジしようとしている皆さんには、そのことを強く意識してほしい。
ノーマン・マクラレンが「アニメーションは動く絵の芸術ではなく、絵の動きの芸術である」と言っているように、重要なことは、画面の絵ではなく、画面の動きなのである。
そして、動くモノは、描かれたキャラクターだけが動くのではなく、背景も動くのだ。
背景が動くというのは、カメラが動くということ。
パン(PAN)、移動撮影、ズームということ。
紙の上でアニメを作る。セルアニメーションの発想ではピンと来ないかもしれない。
でも、空間の広がりを感じながらカメラのファインダーを覗き、撮影したい部分にトリミングしたり、逆に、空間の広がりを画面に再現したい思いをもって構図を考えると理解できると思います。
アニメーションを作る前に、実写のムービーを撮ってみてください。

撮影、編集、録音撮影が大切ということですが、画面作りの大切さと同時に、描いたり作ったりしたものを映像にするという作業としても、撮影が大切です。
正しく記録する。
正しい露出で、記録する。(正しい明るさで記録する。正しい色彩で記録する)
シャープに記録する。(ピントを外さないように、見せたい部分にフォーカスをあわせる。)
これらは、フィルムでの撮影でも大切ですし、スキャニングによるデータで記録するにおいても大切なことです。
デジタル作業においては、解像度やどんな画面サイズで仕上げるかという計画性が大切になります。

アニメーションは、描くことが全てではなく、映像に変える作業をもって、初めてアニメーションという映画になるのです。

アニメーションは映画であるということで、撮影と同時に、編集も大切です。



1985年に第1回が開催されてから、この13回フェスティバルで25周年を迎える広島国際アニメーションフェスティバル。
四半世紀の節目である25周年というのは


引き続き更新中…
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プロフィール

大阪で、アニメーションの仕事に関わり、現在は、大阪デザイナー専門学校(旧称・大阪デザイナー学院)で、アニメーション学科とキャラクターデザイン学科の1年生2年生の担任をしています、森宏樹です。 手技や映像に関する授業を担当し、描いたり作ったりの指導をしています。

MORI Hiroki

Author:MORI Hiroki
たった15秒や30秒のコマーシャルが、大きな映画にも負けない感動を与えてくれる。
カメラマン宮川一夫が撮影した「トリスウィスキー」の作品は、大好きなCFのひとつ。

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